ビートたけしの両親の破天荒な人生を陣内孝則、室井滋のコンビで描く。たけし役には、ビートたけしの弟子、ダンカンが扮する。売れっ子のお笑いタレント・北野武（ダンカン）のもとに、姉の安子（岸本加世子）から電話が入った。「母ちゃんが、親不孝だっていってるよ」武の母さき（室井滋）は、骨粗鬆症で軽井沢の病院に入院していて、武が見舞いに行かないのを怒っているらしい。初冬の一日、武は姉とともに軽井沢に向かった。その列車の中で二人が話すのは、やはり子供時代のことだった。武が生まれ育ったのは、東京の足立区梅島だった。父の菊次郎（陣内孝則）はペンキ屋で、その頃から飲んだくれては暴れる、さきから見れば甲斐性なしの夫だった。北野家は、菊次郎夫婦に彼の母親うし（樹木希林）、長男・重一（中村俊介）、長女、安子、次男・大、そして末っ子の武の7人家族だった。一家の収入は、菊次郎と、すでに働いている重一によって支えられていたが、菊次郎の稼ぎはほとんど酒に消えてしまい、貧しさからは抜け出せないでいた。それでも菊次郎は、一家の大黒柱というプライドだけは持っているので、余計始末が悪かった。好評につき、2003年には連続ドラマ化された。新聞ラテ欄では「土曜ワイド劇場」という表記であったが、実際のオンエア画面では「新春ドラマスペシャル」という表記のみで「土曜ワイド劇場」との表示はなかった。撮影協力・山村国際高等学校、TDU・東京電機大学、軽井沢／ペンション星の子、塩沢湖／軽井沢タリアセン、志満ん草餅。ペンキ指導・東京都塗装工業協同組合。