NHK放送局長賞受賞作品。「直木賞作家・大沢在昌の「新宿鮫」シリーズ第４作「無間人形」をドラマ化。「新宿鮫」と恐れられる刑事が、敢然と悪に立ち向かう姿を描くハードボイルドサスペンス。新宿署の鮫島警部（舘ひろし）は、キャリアでありながら警察内部の抗争にまきこまれ、単独捜査を余儀なくされた孤高の刑事。たった１人で犯罪者に食らいつくことから、「新宿鮫」と呼ばれる。鮫島の恋人・晶（久松史奈）は、かつて鮫島が麻薬事件を捜査した時に知り合ったロックシンガー。ある夜、晶のバンドのバンドボーイが交通事故を起こして死んでしまう。彼の所持品や体内から覚せい剤が見つかり、鮫島は単独捜査を進めて…。【この項、NHK番組広報資料より引用】」新宿の街を舞台に、警察機構に反逆してまでも悪を徹底的に追いつめ、追及の手を緩めない刑事の活躍を、緊迫感のあるスピーディーなタッチで描く。KAZUMOの大山勝美は後年語っている。「NHKがドラマもいよいよ外部の制作会社に出すということになり、公募がありました。各社２本に限ってというので応募したところ、大沢在昌原作のハードボイルド『新宿鮫』と宮尾登美子原作の『藏』の２本とも通ったんですよ。94年、設立から２年目のことです。ただし、KAZUMOにだけ２本発注というわけにはいかないというので、『新宿鮫』（95年）はKAZUMO、『藏』（95年）はテレパックの制作で、ぼくが演出することになりました。NHKも新しく門戸を開いて最初の番組ですから、どちらも、力を入れてくれました。『新宿鮫』の演出は元日本テレビの石橋冠さんにがんばっていただき、いろいろな賞をもらいました。【この項、植村鞆音・大山勝美・澤田隆治著「テレビは何を伝えてきたか」（2012年、ちくま文庫刊）より引用】」