開業したばかりの病院で若き女性ソシアルワーカーたちが悪戦苦闘しながら患者たちとの交流の中で成長していく姿を描く。薬師桜子（田中美奈子）は恋人とけんか別れしたあと、ふと街頭の献血車が目に入り、気晴らしに献血をした。そして献血車にいた山田小梅（中嶋朋子）に誘われ、ソシアルワーカーという職業に興味を抱くようになる。白衣の天使というイメージと違う、恋もすれば悩みもある、人間味あふれる等身大のソシアルワーカーの姿を追った作品。【以上、文・古崎康成】「開業したばかりの病院を舞台に、そこで働く若き女性ソシアルワーカーたちの姿を追っている。ソシアルワーカーといえども、恋もすれば悩みもある。そうした背景に病院内部の複雑な人間関係、患者たちの苦悩や人生模様を絡めながらの立体的な構成は今後の展開に興味をつなぐが、そうした中からどこまで「現代」が浮き彫りにされるか…。薬師桜子（田中美奈子）は恋人とけんか別れをした後、心の空白をまぎらわすようにふと見かけた街頭の献血車で献血する。そして献血車にいた山田小梅（中嶋朋子）に誘われて、軽い気持ちからソシアルワーカーになってみようと思い立つ。こんな導入部からも分かるように、社会福祉ひと筋に凝り固まった描き方ではなく、明るく活発な、いかにも近代女性といった主役たちが登場して肩が凝らない。かつて看護婦の経験を持ちながら私生活のことは一切語らない高原舞子（高木美保）らソシアルワーカーと患者たちと織りなすエピソードは、次週から本格化。【この項、「朝日新聞」1992/07/03付「試写室」より引用（署名・翔）】」【データ協力：秋の夕映え、カミコロ】