岡山県の成羽町を訪れた放浪の天才画家・山下清（芦屋雁之助）は、吹屋小学校の生徒・〔マチコ〕と知り合う。手打ちうどんの店を営む〔マチコ〕の両親（ベンガル、友里千賀子）に誘拐犯と間違えられる清だったが、誤解も解け、店の裏にある粉をひくための水車小屋の管理人として働くことに。〔マチコ〕は同じ小学校の生徒でベンガラ職人の寺田友吉（橋本功）の息子・一正（市川浩）にいじめられていたが、一正が荒れているのは、大好きな担任教師・古木八重子（香坂未幸）が結婚のため学校を辞めることになったからだった。一正は花嫁衣裳がなければ結婚式は行なわれないのではないかと考え、八重子の家に忍び込み、花嫁衣裳を切り裂いてしまう。しかし八重子は一正の気持ちを理解していて、花嫁衣裳を切り裂いたことにも気付いていた。婚礼の日、八重子は母・みつ（野際陽子）が嫁入りの時に使ったという花嫁衣裳に身を包み、寺田友吉の引く人力車に乗って嫁ぎ先へ向かう。みつの営む喫茶店の客によって放浪の天才画家だということが知れてしまった清と何だか素直な気持ちになれない一正は、街道の陰から八重子の婚礼の行列を見送るのだった…。【以上、文：市村】資料によってはタイトルが「裸の大将　清とベンガルの花嫁」となっているものがある。ロケーション協力：岡山県成羽町、吹屋ふるさと村観光協会、備中神楽成羽社、グランドホテルみよしや。【演技者…役名】「●芦屋雁之助…山下清（放浪の天才画家）、●香坂未幸…古木八重子（吹屋小学校の教師。結婚する）、●友里千賀子…後藤珠江（吹屋にある手打ちうどんの店の女将）、●ベンガル…後藤功夫（吹屋にある手打ちうどんの店の主人）、●安部潮…吹屋小学校の教師、●野呂瀬初美…古木みつの知人（喫茶店を手伝う女性）？、●市川浩…寺田一正（吹屋小学校の生徒）、●杉谷なつみ…〔キタムラ・ナツミ〕（古木八重子の代わりに吹屋小学校に赴任して来る教師）、●高山尚子…後藤夫妻に〔マチコ〕が変な男に誘拐されたと告げに来る女性？、●本名陽子…〔マチコ〕（後藤夫妻の娘。吹屋小学校の生徒）？、●高城淳一…吹屋小学校の校長、●橋本功…寺田友吉（寺田一正の父親。ベンガラの職人）、●野際陽子…古木みつ（古木八重子の母親。喫茶店を営んでいる）。【この項、文：市村】」【データ協力：市村】