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ドラマ 詳細データ女のあしおと(脚本時タイトル…「春の足おと」)

尊敬する女性が父と密会を重ねていることにショックの娘。忌まわしい過去を共有する二人。「原爆の問題を取り上げた或る芝居が昨年再演された時の新聞批評に、「名作ではあるが、最早や風化されて時代のズレを感じさせる」とあったのを見て、私は心の底から怒りが湧いて来た。どんな人が書いたのか知らないが、それが新聞に載るということに重大な意味がある。「自分にはかかわりのないこと」という残忍さと軽薄さの漂う今の社会の有様が、「風化」という冷めたい言い方となって現われているように思えて、何とも嫌な気分になってしまった。その新聞記事がいつ迄も心にひっかかって、頭の奥がズキズキ痛んだ。実際に埃をかむった者は今もまだ目があけられず、将来もなお人間が信じ難いのである。僅か二十八年間で、あの体験すら「風化」したと感じる人々がいる以上は。そんな得体の知れぬ、何か恐ろしい「足音」が聞こえるような気がする。最近ひどく娯楽化したテレビの世界では、戦争ものは歓迎されない素材であったが、関係者の熱意で、漸く取り上げられたということである。そのことで私は救われた。「女のあしおと」と改題され放送された。戦争は「歴史」ではあっても「風化」ではないと、一途に思いつめながら書いた作品である。【この項、文:田井洋子氏(「田井洋子放送作品選集」(1973年、青蛙社刊)より引用)】」
キー局 NTV 放送曜日 放送期間 1973/03/10~1973/03/10
放送時間 21:30-22:25 放送回数 1 回 連続/単発 単発
番組名 グランド劇場
主な出演 高峰三枝子松坂 慶子岡田 英次柴田 侊彦柴田 光彦)、高城 淳一
主な脚本 田井 洋子
主な演出 祖父江信太郎
局系列 NNN
音楽 いずみたくいずみ・たく

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