一般応募ドラマ「母の記録」（1965/05/03～07/26、全13回）の１エピソード。「復員してきた夫が急死し、一家を支えることになった母親が戦後20年を生き抜くまでの記録。【この項、書籍「テレビドラマ全史」（東京ニュース通信社刊）より引用】」「フジテレビで新番組「母の記録」という四十五分物のドラマ・シリーズが五月三日から登場した。戦後二十年の母親たちの苦難の記録を一般から公募した実話を基にドラマ化したもの。トップ・バッターは遠山道子さんという人が母親を描いた『大丈夫教』（脚色：依田義賢）で、夫の元陸軍少将の急死で大勢の子どもたちをかかえた世間知らずの母親が、食料品店や駐留軍の要員をやりながら苦難の中にも笑顔を忘れず、一家の大黒柱となって生き抜いていく話。主演の三宅邦子をはじめ実話ドラマにふさわしい爽やかな演技で楽しめるドラマになっていた。ドラマの終りに、原作者と登場人物のモデルが対談するのも、劇中の人物と二重撮しにして、より実感を深める興味が湧く。テレビならではの番組といえよう。【この項、文：薄井昭夫（雑誌「キネマ旬報」1966年６月上旬号（No.416）掲載「旬刊テレビ評」より引用）】」提供：扇雀飴本舗。