平凡なサラリーマン生活にあきた主人公が退職金を元手に産業スパイとして大活躍する。「梶山季之原作の週刊誌に連載された産業スパイを主人公にした四回完結の連続一時間テレビ映画。主演の高須賀忍は、男性的で特異な個性が買われ、初の主役で張り切ったが、昨秋の福島ロケで不幸にも不慮の死をとげ、これが彼の遺作となった。共演の広瀬みさは、コロムビア歌手で、テレビタレントとしては、はじめてのレギュラー出演。世界レーヨンは、夢の繊維「プリボロピレン」発表にあたって、コマーシャル・タレントを使った大宣伝を展開することに決めた。専務の笹原（若宮忠三郎）は、化粧品会社の専属タレントとして人気のある一井鮎子（広瀬みさ）に白羽の矢をたて、企画部長の上月（松村達雄）に引き抜きを命じた。困惑している上月をみて、平社員の伊夫伎亮吉（高須賀忍）は、引き抜きの役を買って出る。【この項、讀賣新聞1965/09/04付より引用】」