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「15日の終戦記念日にちなんで日本テレビが今13日午後9時15分からのサンデー・ステージで『敵』を放送する。パール・バック女史の原作、ダニエルスキーの演出で1957年の春、アメリカのCBSテレビが「ロバート・モンゴメリー・ショー」の時間に放送したドラマ「THE ENEMY」から題材をとった異色作で、重傷を負った一アメリカ兵を、敵味方を越えて、医者としての使命から助けようとする軍医夫妻のヒューマニズムがテーマになっている。昨年「大津波」のロケでパール・バックが来日したとき、日米修好百年を記念して、ダニエルスキーの演出で放送する計画をたてたが、同監督が忙しくて実現しなかったいわくつきのものだ。舞台は第二次大戦も終わりに近づいたころの、南九州のある基地。連日のように敵機の襲来で、仮設陸軍病院は収容の余地もないほど、負傷者であふれていた。そんなところへ、撃墜した敵機から三人のアメリカ兵が落下傘で脱出したというニュースが伝えられる。そのうちの二人は、ほどなく捕えられ、殺気だった士官の中には、見せしめのために切り捨てろという者もあるほど。ともかく、残る一人の捜索に全力を注ぐことから、物語は発展していく。もう一人の脱走兵トムは、農家の離れを借りている沖軍医中尉にかくまわれる。重傷を負っているので、放っておけば死ぬに決まっている人間を、そのままにしておくことは、沖の医者としての良心が許さない。見回り当番の堀川軍曹が再三やって来ても、沖軍医中尉は「異常なし」とつっぱねる。東京の家を空襲で焼かれ、沖のもとへ着いたばかりの妻の花江は、夫の危険な行為に一応抵抗はしてみたものの、軍人としてよりも、医者としての自分を大事にしたい--という沖の強い決意に動かされ、夫とともに手術にとりかかる。トムはこうして助けられ、沖夫妻の暖かい心づかいに感謝しながら、小舟でそっと基地を脱出していく。物語の始まる前にパール・バック女史が「私は第二次世界大戦を舞台に「敵」という物語を書きました。たとえ、おたがいの軍隊は対立していても、アメリカ人は日本人を、日本人はアメリカ人を憎んでいるのではない、ということを書こうとしたのです。私はおたがいの国を訪れたとき、友情を持って迎えられることを信じております」とあいさつ。最後は沖軍医中尉に「ぼくにはどうしてあいつが殺せなかったのだろう」と、語らせてしめくくっている。若尾プロデューサーの話では、日本におけるテレビ・ドラマ化の権利を譲り受けるに当たっては大鷹淑子さん(元女優・山口淑子)が積極的に協力、リハーサルの時もアシスタントとしてなにかと助言するなどたいへんな熱の入れ方だったそうだ。沖軍医中尉と妻の花江は、劇中かなりの部分、英語をしゃべらなくてはならないので伊藤雄之助と大塚道子の二人は四苦八苦したという。【以上、朝日新聞1961/08/13付より引用】【役名(演技者)】沖軍医中尉(伊藤雄之助)、妻花江(大塚道子)、トム(ジェリー・伊藤)、森部隊長(藤原釜足)、中村一等兵(谷幹一)。
キー局 NTV 放送曜日 放送期間 1961/08/13~1961/08/13
放送時間 21:15-22:00 放送回数 1 回 連続/単発 単発
番組名 東レ サンデーステージ(第59回)
主な出演 伊藤雄之助大塚 道子ジェリー伊藤藤原 釜足小畑 絹子小畑キヌ子)、谷  幹一
主な演出 松本 尚彦松本 紀彦
原作 パール・バック
局系列 NNN
制作 (製作担当:若尾 初男)

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