絢爛豪華な町人文化が花開くと同時に、多くの悪がはびこった文化文政時代を舞台に、関八州を旅しながら様々な犯罪を取り締まる「関東取締出役」、通称「八州廻り」の活躍を描く…。桑山十兵衛（北大路欣也）は、関東取締出役、通称「八州廻り」と呼ばれる九十俵三人扶持の下級役人。関八州の村々を巡察、悪党どもを捕らえて江戸に送るのが役目だった。小石川同心町の屋敷に亡き妻・瑞江が残した娘・八重（北村一葉）とともに住んでいるが、ほとんどが旅暮らしのため、八重とはなかなか会うことができない。現在は独り身で義姉の登喜（梶芽衣子）からは早く再婚することを迫られている。久方ぶりに江戸に戻ったある日、十兵衛は上司である評定所留役の川端三五郎（笹野高史）から、相州厚木行きを命じられる。バクチ打ち同士の揉め事が起きて、町の者が迷惑しているというのだ。十兵衛は早速、小者の粂蔵（寺島進）、雇足軽の五兵衛（河相我聞）とともに厚木へと向かい、相模川を渡ったところで、「道案内」と称する土地の案内役の勘助（神保悟志）の出迎えを受ける。勘助は、大方の道案内がそうであるようにバクチ打ちと岡っ引きの二足のワラジを履いていた。勘助によると、土地の貸元・弥五郎（不破万作）の仕切っている賭場に近隣の村の親分・彦次郎（菊池隆則）が目をつけたことから揉め事が起こり、双方の一家の斬り合いにまで発展しているという。十兵衛の一行は、とりあえず勘助の家に腰を落ち着けた。ところがその夜、弥五郎一家の代貸・為蔵（珠川真一）が殺されるという騒ぎが起こる。殺しの現場に駆けつけた十兵衛は、そこで厚木陣屋の下役・真田仁兵衛（羽場裕一）と顔を合わせる。死体をあらためた十兵衛は、為蔵が趣味の悪い根付を握っているのを見つける。どうやら下手人のものらしい。そんな中、為蔵の女房のおさわ（星野真里）が駆けつけてくる。翌日、為蔵殺しは彦次郎の差し金ではないかと推察した十兵衛は、勘助の案内で彦次郎の家に出向く。ところが、そこにおさわが亭主の仇と、出刃包丁を振りかざして飛び込んできた。その手を駆けつけた十兵衛が押さえる。おさわを帰し、十兵衛は彦次郎に事情を問いただした。彦次郎の言い分はこうだ。もともと自分の縄張りを弥五郎が獲ったのだ。自分は熊吉に命令して為蔵を殺してなどいない。そこに熊吉が相模川で溺れ死んでいると連絡が入った。誰が犯人なのか。とりあえず彦次郎を江戸の評定所に送ろうと決めかかった時、真田が何とか内済にしてはもらえないかといいに来る。これ以上村の出費を重ねられないというのだ。真田の気持ちを汲んで、十兵衛は反対するおさわを説得し内済にしようとした。だが彦次郎からの内済金をおさわに持っていった勘助が何者かに斬られ重傷を負う。十兵衛は推理を重ね、犯人のめぼしを付ける。驚くべきことにその犯人とは真田だった。おさわと真田はグルで亭主を殺し、その罪を彦次郎に着せることで博打のあがりを自分達のものにしようとしていたのだ。真田は真面目に働いていても苦しいばかりで、権力を持っている者がいつもいい思いをしていることに怒りを覚え、いつしか自分の手を汚していた。金で取引をしようとする真田。しかし十兵衛はそんな男ではなかった。斬りかかってくる真田。「八州周りにはむかう者は斬捨て御免、それでもよいか」　真田は一刀のもとに斬捨てられた。勘助は一命をとりとめ妻・お絹と幸せに暮らした。【以上、テレビ朝日広報資料より引用】撮影協力・京都大覚寺(2)-(8)、亀岡走田神社(2)、滋賀ロケーションオフィス(4)、岸本乗馬センター(5)(6)、東映俳優養成所(1)-(8)、東映太秦映画村(1)-(8)。放送時間変更（カッコ内は理由）…5/22→休止（プロ野球セパ交流戦「日本ハム×巨人」中継）、(4)→5/29（火）放送、6/5→休止（キリンカップサッカー2007「日本代表×コロンビア代表」戦中継）、(5)→6/12（火）放送、6/26→休止（「スポ★カジ　スペシャル」放送）、(7)→7/3（火）放送。【出典：ドラマ本体のクレジット表示より採録（データ協力：練馬大根役者(1)-(8)）】