アメリカに留学し、日本に帰国後は、移植のスペシャリストとなった医師、兵藤浩太郎（岸谷五朗）。兵藤の病院には、肝臓移植を望む患者が数多く入院している。大久保和夫（泉谷しげる）もその一人で、本人には告げられていなかったが、生きる道は肝臓移植しか残されていなかった。しかし、脳死肝移植は、日本の現状では、非常に難しいとあって、生体肝移植に一縷の望みを託すしかない。移植コーディネーター・田所祥子（あいはら友子）は大久保の妻・悦子（阿知波悟美）に、現在の病状と大久保の息子からの肝臓の提供が必要であることを説明する。 兵藤の妻・紀子（高島礼子）は、夫の長い間の単身赴任生活や医師としての多忙な生活が原因で、夫婦の絆というものを感じられなくなっていた。仕事で家族旅行にも参加できない夫。「ひょっとして離婚するかも」と妹・曙子（中山忍）に語り、紀子は娘の知花と二人での生活を覚悟し始めた。ある日、紀子は慢性的な疲労感と肌のかゆみを覚え、病院で診察を受ける。出された診断は、原発性胆汁性肝硬変。それを知った兵藤は、「必ず、紀子の命を助ける」と誓った。【以上、ABC広報資料より引用】「「生体肝移植」を巡り、夫婦と親子、姉妹の愛情と葛藤を描く。一つの命を救うためとはいえ、健康な体にメスを入れることの是非、ためらい、不安など、移植医療が直面する問題を正面からとらえ、問いかける意味は重い。あいはら友子原作の小説のドラマ化で、あいはらも移植コーディネーター役で出演している。移植医療の最先端にいる医師兵藤浩太郎（岸谷五朗）はある日、妻紀子（高島礼子）が重い肝臓病であることを知る。救うためには肝臓移植しかない。家族会議でいったん、提供者になることを承諾した妹の曙子（中山忍）は、手術への不安や幼い我が子への思いから尻込みしてしまう。思い悩んだ末、浩太郎は、ある決断をした。だが、紀子はその思いに背を向ける……。果たして同じような場面で、自分にどんな選択ができるのか。「かけがえのない人」。心地よい言葉が耳に残った。【この項、文・喜田洋（「朝日新聞」2005/01/22付より引用）】」撮影協力・横浜市立大学医学部、横浜市立大学医学部付属病院、(財)藤澤湘南台病院、横浜フィルムコミッション、対星館八つほ、東邦港運ベルタワー、よこはまコスモワールド、カルチャーセンター本牧。協力・オーエイギャザリング、KHKアート、東京衣裳、マエダオート、レモンスタジオ、山崎美術、パルティール、TMC-1。医事指導・（横浜市立大学医学部付属病院・関戸　　仁、安城　栄子、下之薗ルリ子）（(財)藤澤湘南台病院・宮下　徹也、川中沙綾香、久保　仁美）。医療取材・エイルクリニック院長・高木　　繁、慶應義塾大学病院外科・若林　　剛、慶應義塾大学病院移植コーディネーター・添田英津子。医療監修・横浜市立大学医学部・窪田　吉信、横浜市立大学医学部・嶋田　　紘。【出典：ドラマ本体のクレジット表示より採録（採録：古崎康成）】