2004年度テレビドラマデータベース総合ベストテン単発部門10位。向田邦子さんが妻子ある男性との間に交わした手紙をまとめた大人の恋の物語。「時はアジア初の東京オリンピックを翌年にひかえた1963年。東京：杉並の向田家に、名古屋にお嫁に行った次女：迪子（石田ゆり子）がお産のため戻ってきていた。３姉妹の長女：邦子（山口智子）は映画雑誌の記者から放送作家になったばかり。ラジオのレギュラーを何本も抱え、多忙な日々を送っていた。そんな邦子を優しく見守るのは母（藤村志保）、末っ子の和子（田畑智子）、そして父（岸部一徳）だった。ある日、和子から父が浮気をしていると聞いた邦子と迪子。和子によると、その相手は高円寺に住む目の大きな女性（ヒデコ：岸本加世子）だという。邦子は妹たちの会話を静かに聞いていた。家族には内緒にしていたが、邦子にも愛する男性：中原（大口広司）がいたのだった。忙しい執筆作業の合間を縫って中原の家に通っていた邦子。別居しているとはいえ、妻も子もいる中原との関係は、邦子の胸だけに秘められていた。【この項、TBS広報資料より抜粋。抜粋協力：法水】」「1981年に飛行機事故で世を去った作家の向田邦子。生前、誰にも明かさなかった秘めた恋があった。邦子を演じるのは山口智子。舞台は1964年の東京・杉並。向田家の長女、邦子（山口智子）は、駆け出しの放送作家として、忙しく働いていた。家では父（岸部一徳）の浮気が発覚。母（藤村志保）、次女の迪彦（石田ゆり子）、末っ子の和子（田畑智子）を支えるのは邦子だった。邦子には、家族も知らない恋人、中原（大口広司）がいた。病気で仕事ができない体になり、妻子とも別居している中原を、邦子は忙しい執筆の合間をぬって訪れては、物心両面で支えていた。ラブシーンは一切ないのに、画面から２人の強い愛情がひしひしと伝わってくる。特に、山口が大口を見つめながら髪を手ですくシーンが秀逸。和子の目を通して語られる２人の恋模様と家族の物語は、まるで邦子が自分の作品に描いた世界。最も自分らしい物語を自分だけのものとして逝った、向田邦子という作家のすごさを改めて知った。写真で見た向田と山口がそっくりな瞬間があり、ドキッとさせられた。【この項、朝日新聞「新春試写室」（2004/01/01付）より引用（署名・猪）】」資料提供：実践女子大学図書館。音源提供：TBS（ラジオ）。衣裳協力：agnis b.、LOST HILLS、malo、MaxMara、UNIQLO、GINZA yoshinoya、SAZABY、衣裳らくや、Ginza Kanematsu、PANAMABOY、ensuite。【データ協力：法水】