雨の降りしきる夜、ある車が中年男性を跳ね飛ばした。そして、飛ばされた男は即死し…。そんな場面から物語は始まる。ひき逃げされた中年男性は、神奈川県警港署で手配中の強盗殺人犯であった。そんな事故があった時、県警本部では青山本部長（須永慶）が、まもなく行われる県議会警察関係の議員からの質問内容に関してしっかりチェックするように指示していた。そこへ、議会担当の秘書官・拓植（津田寛治）が血相を変えて駆け込んできた。彼は、次の議会で警察に対しての追求が起こることを告げに来たのだ。その直後、今度は二渡（上川隆也）が大黒警務部長（高田純次）と白田課長（市川勇）から、緊急呼び出しを受ける。今度の県議会で、誰だか分からないがある議員が本部長に爆弾質問をする、というのだ。爆弾質問をするというからには、通常のようなドラッグの問題や青少年事件の多発について警察がどのように考えているのかというようなことではない。本部長を窮地に陥らせ、組織に打撃を与えるような内容に他ならない。以前同じようなことが起きた時には、その当時の本部長は弁解のしようがなく、事後も関係者全員が左遷ということに相成った。今回の本部長は前任者よりも厳しい人物であるため、左遷どころかクビになるかもしれぬと大黒も恐れているのだ。二渡は、質問の内容は「事故」ではないかと想像した。「事故」とは警察内の不祥事のことで、内部では「事故」と呼ぶのである。「事故」のことであれば、幹部のスキャンダルではなく、一般警察官でも爆弾質問にはなりうるからなのだ。かといって、上層部のスキャンダルは勿論、一般警察官の「事故」をも二渡は、思いつくことはなかったのだ。そして、即刻調査をするようにとの命令が下る。期限は3日後の県議会の日。二渡の調査が始まる…。【TBS広報資料より引用】「「テンポよく、２時間だれることがない。切れ味鋭い原作を生かしつつ、人間ドラマとしてふくらませることに成功している。【この項、「朝日新聞」2003/03/17付「試写室」より引用（署名・N）】」車輌・コンガス。撮影協力・横浜フィルムコミッション、横浜市交通局、ユニエックス、塩水港精糖、世代、上北沢川越屋。協力・フォーチュン、tac、ザ・チューブ。【出典：ドラマ本体のクレジット表示より採録（データ協力：練馬大根役者）】