有名人に、自身の希望通りに死んでもらう「自作自演の死亡ドラマ」シリーズ。第１回は石田純一。「不倫は文化だ！」という発言から10年。俳優の石田純一（石田純一）は、現在、監督・脚本・主演で『権力への挑戦状』という映画を製作していた。この作品これまでタブーとされていたテーマを扱っているため、脅迫された石田は、記者会見でもピリピリ。さまざまな噂が飛び交う中、石田は疲れもあってか、襲撃される幻覚を見るようになった。石田の疲弊ぶりを見たプロデューサーの鈴木（春日井順三）は、制作を断念しても悔いないという。だが、そんな仲間の言葉も、今の石田には逆効果。石田の頭の中には、必ず映画を完成させ、上映するという事しかなかった。石田の部屋には、いつも半同棲中の恋人・雅代（高丸真里）がいた。疑心暗鬼が進み、盗聴器が仕掛けてあると、部屋中をひっくり返す石田。これを見て我慢ができなくなり、泣き崩れる雅代。そんな2人の様子を見守るかのように、部屋の片隅には、一本のサボテンがあった。石田は、サボテンが好きだった。孤独で、トゲがあるから誰にも近づかず、生命力がある。しかも、いざという時には自分の水分で誰かを助けるのだ。石田の部屋には、室内の他、バルコニーにもサボテンが置いてあった。やがて、撮影終了の日。その日が自分の誕生日だった石田は、スタッフ全員の祝福を受けた。命を賭けて映画を公開すると約束する鈴木。その夜、石田は仲間たちと飲み明かすつもりだった。そんな中、雅代が電話をしても出ないと知った石田は、慌てて部屋に戻った。雅代はうたた寝をしていただけだったのだが、石田は、途中、オカマを助けたのが原因で思わぬ悲劇に遭遇して。