第14回芸術祭参加作品。東北地方に伝わる「カワウソとキツネ」の民話を名古屋地方に置きかえた。「他の多くの作品が、暗く重苦しいドキュメンタリ的な傾向をもっているのに対して、この作品は何か明るくて楽しそうな異色作品であろうと大いに期待していたが、やはりテレビに於けるミュージカルのむつかしさを、あらためて感じさせられるような結果に終ってしまった。題材もいいし、話も面白いのに、歌と踊りがどうしても、うまく結びつかない。やはりこれは舞台で観るべきものではなかったろうか。この種のミュージカルは、イメージに頼らないでオーラルを主にして言葉の面白さと音楽の美しさできかせながら、イメージはただそれを助けるという程度に考えなければいけないのではないかと思う。テレビのイメージは現実的であって、幻想的な感じはどうしても出しにくいからであろう。【この項、文・堀江史朗（「テレビドラマ」1960/01月号（現代芸術協会刊）より引用）】」一部資料では90分枠と記載されている。【参考文献：「脚本家 水木洋子　大いなる映画遺産とその生涯」（2010/08/04、加藤馨氏著、映人社刊）】【データ協力：市川市立中央図書館】