小京都ライター・柏木尚子（片平なぎさ）は、相棒のカメラマン・山本克也（船越栄一郎）と「小京都」を取材中、ひょんなことから、若狭小浜の茶道の名門・深山千家の秘蔵の茶器を公開する役目を一任された。茶器は、国宝・重要文化財クラスのものばかり。尚子はその種の催し定評のある美松デパートに話を持ちかけた。折しも、美松デパートでは、新鋭の陶芸家５人展の展示会を美松デパートの専務・西条義夫（石立鉄男）が企画中であり、尚子はこの５人展の人選にたずさわることに。そして、２つの展示をジョイントする形で、話もうまくまとまった。企画に参加したメンバーは、小京都に精通の尚子、陶芸に造詣が深い西条、イベント屋・元木正彦（加納竜）の３人。西条は、日本美術界のドン・堂本一郎（内藤武敏）に監修を依頼するよう提案した。そして、尚子は、飛騨高山の陶芸家・篠田象山（森本レオ）を推薦する。象山には、妻・篠田志麻（岡まゆみ）がいる。象山は無名だが作品のすばらしさに尚子は注目しており、象山の腕を買っていた。イベントで儲けたい元木にとっては大反対。堂本に裁定を仰ぐことになった。象山の作品を見た堂本は、「他の４人は引き立て役だ」などと絶賛する。ところが、作者が象山と知った途端、堂本は急に態度を変え、「５人展から外せ！」と言い出し、反対する。その代わりに、堂本は、佐賀唐津の陶芸家・浜口弦洋（内田勝正）を推薦した。堂本の態度に納得できない尚子は飛騨高山に行って調査を開始。堂本が絶賛した作品の技法は、象山が兵庫にある丹波篠山で修行中に取得したもの。象山は堂本に会ったことはないという。尚子は象山が何かを隠しているような感じがした。そんな折、飛騨高山で西条の秘書・令子（斉藤智美）が何者かに殺された。令子はなんと堂本の愛人だったのだ。さらに、令子はすごい情報を握っており、しかも、５人展が吹っ飛ぶほどの情報らしい。そのことを元木が尚子に告げて尚子は知った。そして、尚子は克也とともに事件を追う！その矢先、第２の殺人事件が…。そして、尚子は、連続殺人事件を追うとともに陶芸界の汚れた裏の世界を知ることに…。ライター・柏木尚子（片平なぎさ）とカメラマン・山本克也（船越栄一郎）の「お手柄お手柄」コンビの「小京都ミステリー」シリーズ第２弾。「小京都ミステリー」シリーズの中でも、この作品が再放送率が一番低い。同じ週の金曜日（1990/7/13）には、フジテレビ系の２時間ドラマ枠の番組・男と女のミステリー「死刑台のロープウェイ」で片平なぎさと岡まゆみがまたまた共演。しかも、制作会社もまたまた同じ大映テレビ株式会社。【以上、文・春夏秋冬】撮影協力（クレジット表示では「衣裳協力」となっているが明らかに誤り）・唐津市商工観光課、高山市商工観光課、唐津シーサイドホテル、高山グリーンホテル、丹波篠山　尋陽楼、丹波篠山商工会、ゆずの里　勝仙閣。【出典：ドラマ本体のクレジット表示より採録（採録：古崎康成、データ協力：春夏秋冬、校正協力：オカ）】