売れない劇画家と隣りに住む女剣劇役者の壁越しの恋。「「覗き」「剣劇」というアンダーグラウンドネタと、鶴橋さん好みの「病んだ現代人」ネタをぶち込み、軽妙な社会派ドラマに仕上がっていました。弱虫野郎の狂気を演じさせたら日本一（当時）の奥田瑛二がここでも本位田又八的イカレっぷりを存分に発揮。「サイコー、バンキッド！」と手を叩いたものです。ただ、この作品が後世に語り継がれているのは、鶴橋さんお得意の「脱がせ」術が働き、うらぶれたアパートの部屋で竹下景子さまが少しお腹の出たカラダを晒し（やたらと生活感を感じさせ、アタシ的にはスタンド指数バカ高）、瑛二の上にかぶさるという、お茶の間を大混乱に陥れたシーンがあるからなんですが……。当時、新聞か雑誌に「ソープ嬢役でも脱がなかった竹下が云々……」と書かれたことを覚えています。すいません。下世話な話は大キライなのですが……つい話が逸れてしまいました。【この項、文・キクチサヨコA】」【役名（演技者）】西村あけみ［30歳、女剣劇の役者］（竹下景子）、弘田 弘［37歳、劇画家］（奥田瑛二）。