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ドラマ 詳細データ五辨の椿(五弁の椿、五瓣の椿)

結核に冒された父を看病する娘。彼女は、病床の父を捨て遊び歩く母を許せなかった。時代考証家の林美一氏は本作の考証を放送当時批判している。「『五弁の椿』だがカラーが実に美しく感心した。が時代考証の小池一美氏がもと日活で美術デザイナーをしておられた人であるせいか、セットはまずまずだが小道具、衣裳、結髪がよくない。まず主人公おしの(藤純子)の髪だが、ちご髷になっているが、これは京都の町娘の髪である。この原作は天保5年(1834年)正月の設定だから、江戸風ならつぶし島田にすべきである。中村菊太郎という役者が出てくるが、髷のはけ先を左右へ二つに割った髪をしているけれども、こういう髪型もなかった。普通の頭でいいから、もっと髷を細く、根を高くして、月代(さかやき)にクッキリと青黛(せいたい)をつけなければいけない。こういう時にこそカラーの効果を活用すべきなのである。それからおしのの帯が舞妓風のダラリの帯になっているが、これもいけない。こんなに下げずに大きくゆったりと結ぶよしお結びとか、吉弥結び(元禄風の吉弥結びの変形)といった娘向きの結び方がある。次に雪の日に駕篭屋が菅笠をかぶって駕篭をかついでいるが、これは蓑かカッパを着せなければ格好にならない。小道具も亀井戸の寮の場面で草双紙の『白縫物語』が出てくるが、これも安政刊の彩色のドギツイものだからいけない。出会い茶屋らしい場面の屏風の錦絵も同様である。天保には天保のもっと落着いた色があるのである。カラーだから、そういう違和感がすぐに眼につく。病気で寝ているおしのの父の夜具も、寮を持つくらいの家だから、現代なみの掛蒲団でなく、それなりに江戸風の夜着でないとおかしい。他にも細かな誤りが随所にある。【この項、文:林美一(「放送朝日」(雑誌、朝日放送刊)1969年6月号掲載「時代風俗・考証手帖」)より引用】」一部資料では放送回数全5回と記載されているが誤り。【役名(演技者)】おしの(藤純子)、母おその(木暮実千代)、父喜兵衛(加藤嘉)、徳次郎(中村賀津雄)、蝶太夫(長門裕之)、丸梅源次郎(西村晃)、青木千之助(露口茂)、海野得石(渡辺文雄)、佐吉(大辻伺郎)、香屋清一(天野新士)、大和屋久兵衛(上田忠好)、おはな(桜京美)。【データ協力:高校教師】【参考文献:林美一著「時代風俗・考証手帖」(「放送朝日」(雑誌、朝日放送刊)1969年6月号掲載)】
キー局 CX 放送曜日 放送期間 1969/04/04~1969/05/09
放送時間 21:30-22:26 放送回数 6 回 連続/単発 連続
番組名 おんなの劇場
主な出演 藤  純子寺島 純子富司 純子冨司 純子)、木暮実千代加藤  嘉中村賀津雄中村嘉葎雄)、長門 裕之西村  晃渡辺 文雄露口  茂天野 新士天野 新二)、潮  健児(ゲスト)、桜  京美大辻 伺郎上田 忠好春川ますみ小林 昭二永井柳太郎石井 富子石井トミコ)、大谷  淳
主な脚本 布勢 博一
主な演出 若山  勉、(考証:小池 一美
原作 山本周五郎「五瓣の椿」
局系列 FNN
音楽 渡辺 岳夫

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