ワンマン社長・三森竜平（森繁久弥）は、突然社長の座をむすこの竜太郎（佐竹明夫）にゆずり引退した。ゆうゆう自適の生活が始まったが、どうも落ちつかない。川端康成の「伊豆の踊子」を読んだ彼は、急に一人旅を思いたった。若い社員の八代（関口宏）と田村（坂部文昭）が尾行役としてつけられ、その動静は刻々竜平の家族に知らされる。竜平は生まれ故郷の伊予へ向かった。彼は毎年欠かさず年賀状をくれる初恋の人・南川千代に一目会いたいと思い旅に出たのだった。しかし、かつての同級生から竜平は、彼女がとっくになくなっていることを知らされた。それでは年賀状はだれが書いていたのか……。【以上、讀賣新聞1969/01/01付より引用】【役名（演技者）】三森竜平（森繁久弥）、鈴江（沢村貞子）、朝倉（有島一郎）、勝子（賀原夏子）、千代（藤村志保）、三千代（藤村志保）、鳥羽課長（三井弘次）、八代（関口宏）、のり子（亀井光代）。【参考文献：NHKクロニクル（2019/09/29参照、http://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/）】