第３回ATP賞「ベスト20番組」選出作品。世之介（明石家さんま）は金にものをいわせて廓遊び。お気に入りは夕霧太夫（美保純）。しかし、本当の恋もしてみたい。そんなある日、彼の前に武家の妻・美与（倍賞美津子）が現れ、一目惚れする。「西鶴の作品を下敷きに、大らかで天衣無縫な女好き、世之介の放蕩三昧を快いテンポでつづった二時間の娯楽ドラマ。ほとんど明石家さんまの一人舞台で、こっけいな中にも人間の真実味、男女の機微がよく出て楽しい作品になった。天下泰平の元禄。京都の両替商で銀山をもつ但馬家の一人息子・世之介（さんま）は子供の時からの女好き。連日、廓（くるわ）でお大尽遊びをするうちにふと知りあった侍、千崎弥五郎の妻・美与（倍賞美津子）に恋をする。密通がバレて世之介は諸国に女を求めて放蕩放浪の旅に出た━━。吉田剛の脚本は世之介に現代的な視点を加え暖、温い人間味あるキャラクターを作った。久野浩平の演出は、女好きで軽薄な世之介の中な時折りキラリと見せるさびしさ、もの悲しさを浮き出たせて、好色男のもう一つの面をうまく表現している。新しいタイプのテレビコミック時代劇、いかにも正月らしい企画である。【この項、毎日新聞1986/01/01付「視聴室」欄（署名：佐）より引用】」ロケ協力：淡路島　おのころ愛ランド公園、兵庫県津名町役場、ホテル最上　足利。協力：明治大学グリークラブ、NHKサービスセンター、緑山スタジオ・シティ。【役名（演技者）】但馬屋世之介（明石家さんま）、世之介の母（山岡久乃）、世之介の父（内田朝雄）、千崎弥五郎（近藤正臣）、千崎の妻 美与（倍賞美津子）、新町・夕霧太夫（美保純）、阿波の藍大尽（佐藤Ｂ作）、吉原・高尾太夫（高倉美貴）、墓掘り男（蟹江敬三）、島原・吉野太夫（市毛良枝）、夜鷹のお紺（山田邦子）、大星由良助（谷啓）、海女のおたこ（石井富子）、尾州の伝七大尽（斉藤洋介）、小刀鍛治の金平（角野卓造）。【出典：ドラマ本体のクレジット表示より採録（採録：古崎康成）】