| ありきたりなことをいうな
お前らは、骨の髄まで、ありきたりだ
病気はなおしゃあいいのか? 長生きはすりゃあするほどいいのか? そうはいかねえ。身体が丈夫だって、長生きしたって、なんにもならねえ奴はいくらでもいる。なにかを、誰かを深く愛することもなく、なんに対しても心からの関心を抱くことが出来ず、ただ飯をくらい、予定をこなし、習慣ばかりで一日をうめ、下らねえ自分を軽蔑することも出来ず、俺が生きててなにが悪い、とひらき直り、魂は一ワットの光もねえ。そんな奴が長生きしたって、なんになる? そんな奴が病気治したって、なんになる? |
『早春スケッチブック』(山田太一・脚本)第4回より
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