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| 『下北サンデーズ』は…(2006/11/25) |
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(「『下北サンデーズ』好投しましたね」という市村さんからの問いかけに対する返答として)
そうですねぇ。個人的に『下北サンデーズ』の短縮はずいぶん残念だったのですよ。
少なくとも第1回目から第2回目にかけては「これはいい」と感じる、良く出来たつくりだったのです。
地方から出来てきたウブな、頭でっかちの女子大生。彼女が下北沢の小劇団の演劇に接して、その世界に魅せられ飛びこんでいく…。
微妙に間の空いたテンポでしたが、それ自体、そのズレ方が彼女の生き方を象徴しているようで、ユーモアすら漂う、何となく教養小説風のドラマとしてなかなか良くできていたように思うのです。
ただ、このあたりについては、実際に下北の劇団に近い人たちの間では「あれは違うだろ」なんていう声が少なくなかったようですから私の買いかぶりなのかも知れません。しかしながらこれは内側から見た下北の世界じゃなくて、外からやって来た人間が入ってはじめて接した下北の世界、という切り口なのだからこれでいいのではないか、とも思うのです。上戸彩さんにはこれまで私自身特段の印象を持ち得なかったのですがこの作品をみて彼女の良さのようなものが何となく分かってきたような気もします。
とはいえ、私が誉めているこの第1回、第2回の段階で既に低視聴率だったようで、作り手の思いがなかなか一般にまで広まらなかったのはツライところです。
その影響があるのか、ないのか、回を追うごとに作品自体のボルテージも落ちていったように思います。急速につまらなくなった第3回からは複数脚本家体制になぜか変更。第1回、第2回での目をひく素晴らしい出来映えの復活は二度とやって来ませんでした。とはいえ、後半、劇団が瓦解して行くプロセスはこの演出家がかつて何かの対談で語っていた自身の学生運動経験における組織内部の瓦解という苦い記憶が反映されているのかも知れません。これは『ケイゾク』でも見られた傾向ですが、とすると作り手としては意図したものだったのかも知れません。
いつか捲土重来、こういうお話をまたやってほしいですね。この演出家の作品では個人的に『愛なんていらねえよ、夏』も好きなのですが、こちらも低視聴率に終わってしまいました。どうもこの人の演出するドラマで私が好きになるとなぜか低視聴率になることが多いようで偶然とはいえ申し訳ない気もしています(笑)どこか深夜枠でもいいですから。ぜひお願いしたいです。(初出:2006/11/25 web「テレビドラマデータベース」2006年7月期ベスト5掲示板)
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