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ドラマ 詳細データ第17回芸術祭参加 示談屋

第17回芸術祭奨励賞受賞作品。交通戦争の渦中で、ダニのように利益をむさぼる示談屋を取り上げた社会派ドラマ。当時の批評を引用する。「「去年の交通事故による死亡者の数は、日清戦争の戦死者とほぼ同じくらいの多きにのぼっている。戦争の背後に死の商人がいるように、交通戦争の背後には暗躍する示談屋がいる」およそ、こう云う意味の解説にはじまるこのドラマは、示談屋の山茶花究が、商売仇の多々良純と賠償金をめぐって火花を散らすプロットと、山茶花の息子の長門裕之の恋愛のプロットが並列して展開されるが、その方法が興味深い。長門に父親の職業を憎んでいる設定があるため、親子の対立のドラマを予想させるが、作者の構成は二つのプロットが互いに噛み合うことを避けている。例えば、山茶花と多々良純の秘策をつくした争いに、長門の運命がかかっているといったような構成をとらない。従って、山茶花の勝負は、勝ち負けの興味より、かけひきそのものが、ひどく実存的迫力をもって浮かび上がってくる。一方、長門の恋愛も、父親と噛み合ったドラマとして把握することを避け、金持ちの娘から、現代風の看護婦へ愛情が転化する過程が交通事故への恐怖を象徴するヘッドライトをモンタージュさせて、長門のアクチュアルな意識を表現していた。父親と息子のプロットが結び合うのは、息子の偶発的交通事故死だけである。このように、ドラマに発展する要素を極力抑えた作者の意図は半ば成功し、交通事故をめぐる人物の動きが、操り人形を見るように、虚しさとおかしさをもってくる。又、無目的などぎついエネルギーを視覚化した。おそらく、この素材に直面した作者の実感がこれではないかと感じさせる。だが、作品の印象が、週刊誌の特報記事の読後感と酷似するのは、どういう訳だろうか。最初の解説が、ショッキングな効果を狙うあまりに、全く異質な戦死者と死の商人を引き合いに出したため、却って説得力を失う結果に終わった場合と同じ誤りが、各所にあるようだ。稲垣美穂子の結婚前の事故。山茶花の相棒の第三国人。病院の事務長。現代風の看護婦等々が、有機的関係なしに刺戟的に描かれたため、週刊誌的類型となっているようだ。演出面でも、無惨な傷痕を人目にさらしたままでいる稲垣、豚のショット等々がそれを倍加させたようだ。ともあれ、このドラマが志向する新しい表現の可能性は注目すべきであろう。【この項、文:松本昭典氏(「テレビドラマ」(雑誌、ソノレコード 出版部刊)1962年12月号より引用)】」「芸術祭奨励賞受賞のため1963.1.19日に再放送されている。【以上、文:のよりん】」また、1964年3月から同じタイトルで連続ドラマ化されている。提供:佐藤製薬。【参考文献:「関西テレビ放送10年史」(1968/12/01関西テレビ刊)、「濵田研吾著「脇役本 増補文庫版」(2018/04/10、ちくま文庫刊)】
キー局 KTV 放送曜日 放送期間 1962/10/20~1962/10/20
放送時間 22:00-23:30 放送回数 1 回 連続/単発 単発
番組名 夜の十時劇場
主な出演 山茶花 究多々良 純長門 裕之遠藤太津朗万代 峰子萬代 峰子萬代 峯子万代 峯子)、稲垣美穂子清水愛一郎内田 朝雄
主な脚本 安藤日出男
主な演出 藤  信次
原作 菊島 隆三
局系列 FNN
制作会社 KTV

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