高校三年生の山内孝は定時制高校卒業生の就職差別撤廃運動に参加していた。その運動から脱会するように学校から勧告されたが、生徒の自治に対する弾圧だと考えて拒絶した。その時、孝の考えに同意した同級生三津子との間に小さいがまじめな愛が芽ばえた。二人はほかの同級生とともに、海辺にある知人の別荘へ行き、高校生らしい夏のバカンスを過ごした。だが、そこで、貧乏で高校へ進めず、町工場で毎日十時間も働かされている同じ年の若者たちと知り合った。社会に対する目もあけ始め、それだけに悩み迷うことも多い一高校生が、真実と信じるものに向かって進む過程で得た愛の物語。伊豆、稲取海岸にロケしている。孝の恋人三津子役に、大映スターの高野通子が水着姿で出演する。【以上、讀賣新聞1963/08/21付より引用】【役名（演技者）】山内孝（渚健二）、岸田三津子（高野通子）、遠山七郎（加藤弘）、中野教諭（山岡徹也）。