「万葉集」を題材に奈良の冬を舞台にした恋愛ドラマを全国から公募。応募作品759編から選ばれた３編をドラマとして制作。第１話「世界でいちばん長い道」…秋津正義（塩見三省）は向こう見ずで家族に迷惑かけっぱなし。妻・静（石井豊子）の病気を機に離婚することになり、娘・りりこ（小野愛寿香）と静は和歌山・新宮と奈良・大和八木を結ぶ日本一長い路線バスで故郷・十津川村を離れる。連れ戻したい一心でバスに乗り込み、説得する正義。その姿に心揺らぐ静。２人の真意を試そうと、りりこが出した賭けとは…？夫婦の絆を見つめ直す物語。第２話「棚田のマレビト」…宮本里香（平愛梨）は、天真爛漫な女の子。しかし婚約者に死なれて以来、彼への未練を断ち切れないでいた。婚約者の三回忌の帰り、里香はバスから棚田に立つ不思議な人影を見る。それを俊樹のよみがえりと信じる里香。もう一度逢うために幼なじみの来栖恵一（杉森大祐）に相談する里香。来栖が指示した占い通りに行動する里香…。一途な想いが伝わるファンタジー。第３話「貝ボタン」…雑誌記者・高宮伶（多田実喜）は「恋愛より仕事！」が座右の銘。しかし川西町の貝ボタン工場を取材する伶の足取りは重かった。そこには元彼・長谷川雄二（中岡優介）がいたのだ。雄二に再会し再び惹かれていく伶。しかし素直に気持ちを伝えられない伶は万葉集からヒントを得、思い出の貝ボタンを雄二に贈る。「仕事」と「恋愛」の狭間で揺れる現代アラサー恋愛事情。【以上、NHK広報資料より引用】（公募審査：上野 誠（万葉学者・奈良大学教授）、今井雅子（脚本家）、一般審査員ほか、選考結果：最優秀賞「棚田のマレビト」、佳作「貝ボタン」「世界でいちばん長い道」）。「各話のタイトルが奈良交通の路線バスの行き先を表示する方向幕で表示されるあたり、シャレています。また、このシリーズの第一作と同様に（第二・三作では明確ではなかった）、第一話の路線バスの中に乗客として、第二話と第三話のヒロインがチラッと顔を見せたり、最後の若草山焼きのシーンでは、寄りを戻したらしい第一話の夫婦や、亡き婚約者のことを忘れることが出来たヒロインとその幼なじみの第二話のカップルが見学者の中にいるという楽しい演出が見られました。【この項、文：市村】」撮影協力：奈良県、十津川村、明日香村、川西町、川西町商工会、桜井市商工会、明日香村稲淵棚田ルネッサンス実行委員会、若草山焼き行事実行委員会、奈良公園管理事務所、奈良県立万葉文化館、奈良交通、cafeことだま、民宿脇本、春日大社、近鉄百貨店、阪本貝ボタン、太田貝ボタン、中嶋　由里、古川　雅章、森口　　淳。【演技者…役名】「第１話「世界でいちばん長い道」：塩見三省…秋津正義（画家）、石井豊子…秋津静（秋津正義の妻）、小野愛寿香…長島りりこ（秋津夫妻の娘）、上村厚史…奈良交通の路線バスの乗客、白井哲也…奈良交通の路線バスの乗客、や乃えいじ…奈良交通の路線バスの運転手。第２話「棚田のマレビト」：平愛梨…宮本里香（事故で死んだ婚約者のことが忘れられない女性）、杉森大祐…来栖恵一（宮本里香の幼なじみ）、蟷螂襲…宮本利夫（宮本里香の父。民宿の主人）、路井恵美子…宮本ふさ（宮本里香の祖母）、ひろみどり…仲田和子（仲田俊樹の母）、坂田雄一…仲田俊樹（宮本里香の婚約者。故人）。第３話「貝ボタン」：多田実喜…高宮伶（地元の雑誌記者）、中岡優介…長谷川雄二（高宮伶の幼なじみ。長谷川貝ボタン工場の息子）、雪代敬子…高宮絹江（高宮伶の祖母）。【この項、文：市村】」記載の放送枠は関西地区のもの。【データ協力：市村】