世代も価値観も全く異なる二人の刑事が激突。捜査の限界、警察の限界、優しさの限界、様々な「リミット」に直面し、乗り越えようとする姿を描く骨太のヒューマンドラマ。刑事にできることは、優しさによる救済なのか？憎しみによる厳罰なのか？【以上、NHK広報資料より引用】「運命が宿痾（しゅくあ）のように登場人物につきまとう。人間とは、これほど重い荷を背負いながら生きていかなければならない存在なのか。８日最終回のNHK土曜ドラマ『リミット　刑事の現場２』を見て、そう思った。登場人物は時に相手を信頼し、時に疑心暗鬼に陥り、激しく衝突する。加藤啓吾（森山未來）は正義感の強い、理想肌の若手刑事だ。婚約者・茉莉亜（まりあ）（加藤あい）は、以前恋人をひき逃げされて失ったという心の傷を抱えている。ベテラン刑事の梅木拳（武田鉄矢）は18年前に恋人を殺された過去を引きずり、手荒い捜査も辞さない。「全くやったことのないキャラクター。現場で『これやっていいの？』としばしばスタッフに確認した」。武田は記者会見で振り返った。脚本はNHKドラマ初の遊川和彦。娯楽性が強い作品を多く手がけ、サービス精神が旺盛で分かりやすい人物像を描くのが持ち味だ。だが今作品は一転。壮絶な過去、絶望を抱いた人物を配置し、過去と現在が交錯する複雑な人間関係を描いた。遊川の台本は、さらに現場で出演者の意見を取り入れながら、練り上げていったという。刑事と犯人、刑事同士、心に重荷を背負った人物たちが衝突し、互いの思いや感情をぶつけあう。正義と怒り。犯罪にどう向き合うべきか。刑事ドラマにありがちな「きれいごと」を排した点に、魅せられた。【この項、文・大室一也氏（朝日新聞2009/08/15付「サブch.」より引用）】」第２回の放送枠は、土曜21:30～22:25。撮影協力・愛知県(1)、愛知県警察本部(1)(2)、なごや・ロケーション・ナビ(1)、豊橋市(2)。【データ協力：＠】