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ドラマ 詳細データ密漁の浜 懸賞脚本入選作

放送記念日特集番組としてNHKが募集した懸賞ドラマ脚本の入選作のドラマ化。「敗戦による漁場の喪失、沿海資源の枯渇、北朝鮮帰還に発端した日本漁船の操業不能の問題など、日本漁業の直面している悲劇の一断面を鋭く描いたドラマ。【この項、朝日新聞1960/03/22付より引用】」「放送記念日特集番組としてNHKが募集した懸賞ドラマの入選作品。多少荒削りの感はあるが新鮮味のある作品であった。扱ったテーマ、素材が日本漁業界の当面している禁漁区域による漁場の喪失、魚族資産の枯渇、漁期の短縮等の諸問題であるだけに今日の現実に密着しており、かつては水産王国といわれた日本の漁民が違反漁業をしなければ生活出来ぬほどの操業不能に追いやった政治力の貧困を鋭く追求する作者の真面目な態度に、聴視者は深い共感を憶える。激しい嵐の夜、沿岸にある無線局では、連絡の絶えてしまった密漁船をどう処理すればよいのかと、網元の親方と若い通信士は思い悩む。海上保安庁に救助を依頼すれば密漁罪で船は取りあげられてしまい、命がけで密漁船に乗り込んだ漁師達の行為は全て無意味なものとなる。それでは家族を養わねばならぬ彼等の明日の生活はどうなるのかという親方は、救助の依頼をあくまで拒否する。一方通信士は親方の配慮は認めるが、通信士としての良心の呵責から即刻救助を依頼すべきだと強く主張する。しかし結局は親方の一方的な采配によって救助は断絶される。やがて船の危機を察して集まって来た家族達による再び救助の依頼が主張され、そこを頑強に拒否する親方との間に激しい対立が生じ、不穏な空気が流れる。これらの危機葛藤のシーンはすさまじい迫力をもち、貧しい漁師たちの悲鳴にも似た訴えが画面から溢れ出ていた。親方が救助を決断した折に密漁船から連絡がある。翌朝大漁の船は無事帰港するが、その喜びも束の間、海上保安部の検察の網にかかってしまう。救いようのない暗い結末が、かえって不漁になやむ漁師の生活をリアルに表現しており、密漁でもしなければ生きていけぬ漁民の哀れさが胸をつく。政府が違反漁業を取り締まっても、彼等に明日の生活の活路を開いてやらない限り、それは政治の貧困が招いた罪悪なのだという作者の主張が素直に納得出来る。まして漁具も満足に持たず、漁業無線局もない零細漁民はいったいどうなるのか。日ソ漁業交渉が問題化されている昨今だけに日本漁業界の陥っている悲劇的な一断面を鋭く描いたこのドラマは、一つの社会問題を提出したという点からも意義があると思う。【この項、文:牧原美穂子氏(「月刊テレビドラマ」(現在芸術協会刊)通巻第5号(1960/05/01発行)より引用雄)】」【参考文献:新聞「いわき民報」1960/03/22付夕刊】
キー局 NHK 放送曜日 放送期間 1960/03/22~1960/03/22
放送時間 20:00-21:00 放送回数 1 回 連続/単発 単発
番組名 ドラマ
主な出演 七尾 伶子七尾 玲子七尾 令子)、安部  徹立川 雄三小林 昭二和田  平鈴木 光枝安芸 秀子小山田宗徳宮部 昭夫鶴丸 睦彦
主な脚本 (作:早坂志左夫
主な演出 加納  守
局系列 NHK
制作会社 NHK
制作 (進行:多田 和男)
音楽 (作曲:伊副部 昭伊福部 昭))(効果:岩淵東洋男
美術 (装置:寺門  昶)(化粧:本川 瑞子

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