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ドラマ 詳細データバラ

劇場映画「BU・SU」で脚本家デビューを果たした内館牧子のテレビドラマの本格脚本デビュー作品とされる。夫に蒸発されて男性を信用しなくなった女性が、ある男性からバラを贈られることで心を開いていく。脚本の内館牧子が本作について語っている。「私は夕刊紙か何かに「内館は一切直しをしない」と書かれたことがあって、一切直しをしていなければ私はものすごく早いだろうと思うのですが(笑)、直しは当然あります。一番すごかったのはデビュー作でした。この企画はまず岸恵子さん、菅原文太さん、恩地日出夫監督というのが先に決まっていて、そこに全く無名の私が急に書くことになったのです。曾野綾子さんの「一条の光」という原作があったのですが、その原作の四行分ぐらいをもとにしたオリジナルに等しいドラマで、曾野さんが「これはオリジナルね」とおっしゃったというぐらいなのです。その四行というのは何かというと、極悪殺人犯である菅原文太さんが、身分を隠して刑務所から保護観察期間中に工場に働きに来ているという部分です。いい男なので、工場に働きに来ている女たちから人気がある。ある日、そんな女の一人からお誕生日にバラを一輪プレゼントされた。バラを持って刑務所へ帰るわけにはいかないし、自分の素性を明かしていないわけですから、「困ったな、捨てようかな」と思っていたら、向こうから、夫に蒸発されて子ども二人と競馬の予想屋のお母さんを抱えた岸恵子さんが歩いてきた。人生に疲れ果てている女です。そのバラを彼女に、捨てるのがもったいないから「どうぞ」と通りすがりにあげた。それによって岸さん演ずるヒロインの気持ちが一気に女になっていったというドラマなのです。今お話しした部分は、ほとんどオリジナルですが、原作にはバラをもらった女がいて、もらったことで彼女が「あの男は誰だろう」と思い始めたというところがあります。そこの部分をもらって、「一条の光」を『バラ』(日本テレビ、88年)というタイトルで作りました。2時間ドラマですからペラで二四〇枚ぐらい書きましたら、恩地日出夫監督がそれを読まれて、本をぽんと後ろに投げたのです。それで次に何と言ったかというと、こんな無礼なことをよく言えたよなと今でも思うのですが、プロデューサーに向かって「本屋を替えてくれ」と言ったのです。脚本家のことを面と向かってはさすがに「本屋」と普通は言いませんから、恩地さんは相当私の第一稿に腹が立ったのだろうと思うのです。ぽんと後ろに投げて「本屋を替えてくれ。俺はいい本屋をいっぱい知ってるよ。この子と何でやる必要があるんだ」と言われた。小さな部屋に六人だか八人で集まって打ち合わせをして、全員もうぱんぱん言われたのです。何しろデビュー作で、私には書く力がありませんし、ディレクターやプロデューサーのおっしゃることは全部もっともだという気がして、一言一句逃さずメモを取って、帰って四日間で二四〇枚書き直したら、皆さんの意見を全部取り入れた全く別の本になりました。もちろん、バラで女の部分が目覚めるということはあるのですが、全く違う話になっていた。それを恩地さんが読まれたときに、またたたきつけたのです。本気で怒って何とおっしゃったかというと、「あんた、イエスマンかよ」と。私にしてみれば言われた通りに直したのですから、「いったいどうしろっていうのよ」という感じなのですが、結局、イエスマンだったのです。全然違う話として、また二四〇枚書いたわけですから。それで、また「本屋を替えろ」になりまして(笑)。オンエアの日は決まっているわけだし、私は替えられてもいいかなと思ったのですが、日本テレビの山口剛プロデューサーが、とにかくもう一回やろうと。それで神楽坂の和可奈(わかな)という旅館に一週間だか十日閉じ込められるという非常事態の中で書きました。夜になると恩地さんたちが「できたかよ」と言って来て打ち合わせをする。今でも覚えていますが、十一稿まで書きました。現実に放送された分量はペラで二二〇枚ぐらいだと思うのですが、結局一七〇〇枚くらい書いて、どうなったかというと、結構最初のものに近いものに戻っているのです。ただ、あのときに一七〇〇枚書いて、恩地さんと差しでやって、ずっとお腹の中では「こいつ、終わったら殺してやる」と思っていたのですが(笑)、そんなふうにして一緒にやったことは、やはりあとになって考えるとものすごくいい勉強でした。【この項、語り:内館牧子(久世光彦ほか著「久世塾」(2007年、平凡社刊)より引用)】」
キー局 NTV 放送曜日 放送期間 1988/11/09~1988/11/09
放送時間 21:03-22:52 放送回数 1 回 連続/単発 単発
番組名 水曜グランドロマン
主な出演 岸  恵子菅原 文太佐々木すみ江菅原  薫菅原 加織
主な脚本 内館 牧子
主なプロデューサ 山口  剛(NTV)
主な演出 恩地日出夫
原作 曽野 綾子「一条の光」
局系列 NNN
企画 嶋田 親一島田 親一)(文化パステル
主題歌 (テーマ曲・薬師丸ひろ子「語りつぐ愛に」(作詞・来生えつこ、作曲・来生たかお、編曲・武部 聡志))

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