主人公に浅丘ルリ子を起用、夏と家族関係をテーマにしたオリジナル・ドラマで、夏から秋にかけての八週間を描く同時性ドラマ。上田洋子（浅丘ルリ子）はカメラマンの卵である。結婚適齢期だといわれながら、結婚のことは考えたことがない。カメラに情熱をかけたいのだ。たまたま洋子は「フォト・ジャパン」から組み写真をたのまれた。洋子が考えたテーマは「恋人たち」。さまざまな恋人たちの姿を追って歩くうち、江ノ島の岩場で、興味をひく一組の男女（高橋悦史、高峰三枝子）を見かけてスナップする。自分でもうまくとれたと思った。交際中の前田憲一郎（細川俊之）の口ききで、組み写真を写真界の大御所・氏家圭策（山形勲）に見てもらうことになる。圭策は、はじめのうちは「おもしろいじゃないか」といっていたが、江ノ島での写真を手にした瞬間、なぜか急に態度が変わってしまう。「写真というものは、ただ写っていればいいというものではない。のぞき趣味で写真はとれない。君のは単なるお嬢さん芸だ」これが圭策の言葉だった…。【以上、読売新聞1968/08/15付より引用】提供：東レ、雪印乳業、花王石鹸。