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ドラマ 詳細データ三人の琴

木下恵介がはじめてテレビドラマを制作、演出する。父親がなくなって叔母久良(望月優子)と二人で暮らしている節子(新珠三千代)のところへ、偶然、筧(川崎敬三)が訪れてきた。筧は節子の昔の恋人であった。8年前、昔風で気位の高い節子の父は筧の申込みを頭から断った。節子は家を飛び出して筧のあとを追おうとしたが、叔母に見つけられてつれもどされた。以来節子は琴だけを相手にひとり生きてきた。8年ぶりに見る筧は疲れていた。妻と二人の子供をかかえて生活も苦しそうだった。そして「僕は不運な男です」と苦笑するのだった。そんな笑いに節子は自制心を忘れて「こんどいつあえますか」といってしまった……。【以上、毎日新聞1964/10/27付より引用】「木下恵介劇場」第1作。一部資料では1964/11/03放送終了と記載されているが誤りと思われる。スタジオドラマ。本作をプロデュースした堀江史朗氏が回顧している。「当時、民放テレビはドラマ番組が主流となり、各局とも自社製作のほかに外部発注が増加して映画監督もテレビドラマに進出しつつあったが、製作費、製作日数とも映画に比して10分の1、20分の1という条件では、どうしても問題が起こりがちであった。たまたまその頃、私は松竹映画の大巨匠、木下恵介監督とテレビドラマについて語り合う機会を持つことができた。監督はすでに、テレビドラマの製作について、くわしく現状を把握し研究もされていて、テレビ進出にきわめて意欲的であることを知った私は、早速「木下恵介劇場」という連続ドラマの企画を立ててTBSの諏訪博常務に直接持ち込んだ。現場からは若干の抵抗があったようであるが、諏訪常務の英断によって受け入れられ、1964年10月から夜30分の枠を確保してくれることになった。スポンサーも大正製薬の一社提供が決まり、木下恵介はその第一作、『三人の琴』と題する八回連続ドラマ(注:正しくは四回連続)の脚本を自ら書き下ろしたが、そのドラマの主人公はどうしても新珠三千代でなくてはならない、というのが作者の注文である。難題であった。当時は映画会社の間で五社協定(東宝、松竹、東映、大映、日活)が存在し、新珠三千代ももちろんその中に入っている。【この項、堀江史朗著「ぼくの女優交遊録」(2002/01/10第一刷発行、株式会社主婦の友社刊)の「新珠三千代」の項目より引用】」いったんは藤本真澄に断られたものの、木下恵介が直接働きかけたことで本作への出演を熱望するようになった新珠三千代本人が菊田一夫と掛け合い、菊田が藤本真澄を説得、なんとか了解を得て出演にこぎつけたという。「かくて、木下恵介劇場第一シリーズ『三人の琴』は、新珠のほかに水谷八重子(初代)、望月優子という舞台の名女優を加えた三人をメインキャストとして、ビデオによる録画撮りが始まった。他の映画監督は、テレビドラマでもフィルム撮影で、ロケーションを多く使ったが、木下監督はいきなりビデオカメラでスタジオ撮りを始めたので、局側のスタッフも驚いたようであった。八回(注:正しくは四回)の中の一回は、一幕の舞台劇のようにカットなし。二台のカメラを移動させながら続けて撮るという手法で、途中、俳優がトチると最初からやり直しということになるため、でき上がった画面は緊張感がただよい、局のディレクターや批評家たちをさらに驚かせた。水谷八重子、望月優子など舞台のヴェテランを配した意味もそこにあり、新珠三千代もそこに伍して、監督の期待に見事応えたのであった。【前掲書より引用】」【役名(演技者)】佐々木節子(新珠三千代)、久良(望月優子)、筧 一郎(川崎敬三)。【参考文献:「テレビドラマ」(雑誌、ソノレコード刊)1965年1月号、堀江史朗著「ぼくの女優交遊録」(2002/01/10第一刷発行、株式会社主婦の友社刊)】
キー局 CBC 放送曜日 放送期間 1964/10/27~1964/11/17
放送時間 21:00-21:30 放送回数 4 回 連続/単発 連続
番組名 木下恵介劇場(1)
主な出演 新珠三千代(1)、望月 優子(1)、川崎 敬三(1)、松川 佳澄(1)、水谷八重子(3)(4)、
主な脚本 木下 恵介木下 惠介
主なプロデューサ 堀江 史朗
主な演出 木下 恵介木下 惠介
局系列 JNN
制作会社 木下恵介プロダクション、CBC
音楽 木下 忠司

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