若い嫁の咲子とそれを暖かく包む家庭の人間関係を描いたホームドラマ。咲子役、江利チエミの庶民的で明るい性格が好評。作曲家の夫、京太郎に小泉博。ほかに伊志井寛、葦原邦子ら(TV40年 IN TVガイド)以後、シリーズ化され1965年まで断続的に制作された。好評につき劇場映画化もなされた。脚本を手がけた堀江史朗によると、当初、江利チエミの相手役には高島忠夫を据えようと五社協定の例外を認めてもらえるよう東宝に願い出たが言下に断られたという。ただ代わりに小泉博を出してくれたという(堀江史朗著「ぼくの女優交遊録」(2002/01/10第一刷発行、株式会社主婦の友社刊)より)。書籍「栄転 夫婦をテーマにしたドラマ集」(1964年、春山和典編、南雲堂桜楓社刊)に本作または「続・咲子さんちょっと」で放送された作品のシナリオ「夏祭りの宵」(川俣公明演出、宮田達男脚本)が収録されている。「ゲストで田村正和が出演していたと記憶していますが、如何でしょうか。美形のせいか女形のような大学生の役で、自分は子供でしたが少し気味が悪かった印象があります。【この項、文:フルキ】」各回のサブタイトルは以下のとおり。第14回(1962/01/01放送)「咲子のお正月」。提供:倉敷レイヨン。【役名(演技者)】南条咲子(江利チエミ)、京太郎(小泉博)、高太郎(伊志井寛)、規子(葦原邦子)。