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【鶴見辰吾・著「いま危険な魅青年」(1984年、ワニブックス刊)より】

山崎努さん

 『早春スケッチブック』でお会いしたんだけど、山崎さんのすごさに驚かされることが多かった。
 台本がまっ黒になるくらい何回も何回も読む人。芝居に対しての心構えがすごい!
 僕なんか単純だから、それだけを見ても、
 「スゲエ人だな」
 芝居の面では、もう尊敬できる人で、一緒に仕事ができただけでも嬉しかった。

 ちょうど撮影の最中に、大学受験にパスしたんだ。これで僕も安心して仕事に打ち込めると思って、はりきって楽屋に入ると、
 「おい、お前、大学受かったんだってな。これやるよ」


「いま危険な魅青年」
(1984年、ワニブックス刊、
絶版)

 と、山崎さんが使っていたモンブランのボールペンをいきなり僕にプレゼントしてくれた。山崎さんがいつも台本をまっ黒にしていたあのボールペンだった。

 「どうもありがとうございます」
 こんな気づかいに、僕は有頂天になった。
 このボールペンは、使わずに机のひき出しに大切にしまってある。なぜ使わないかだって? だって、使ってて失くしたら大変じゃないか。
 そして、僕が年をとったとき、自分が山崎さんのような立場になったら次の世代のヤツにあげたいなと思っている。
 「これは、ただならぬボールペンだぞ」
 といって、あげるんだ。
 山崎さんにいただいたときの感動は、今でも忘れられない。こういう気持ちを後輩にも伝えてあげられたらな、などと考えている。

 人間的にも、そして、役者としても山崎さんはスゴク大きい人だ。尊敬できる数少ない人物だ。
 男が憧れる男といった感じだ。

 僕が40代になったとき、仕事にも私生活にも充実感を得て、もっと魅力的な人間になっていたい、山崎さんのように。


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