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悪女の主婦願望!? 岩下志麻が山田太一ドラマに初挑戦

 それにしても、岩下の主婦役というのは珍しい。まして、料理のシーンなんぞ、とんと記憶にございません。いままで、岩下といえば、妖しげな毒をもつ女、華麗なる悪女のイメージが強かったので、これだけでもちょっぴり興味をそそられる作品ではあります。

 ドラマは、岩下扮する平凡な主婦とその夫(河原崎長一郎)の前に、妻の過去の男(山崎努)が現われたところから始まり、動揺する妻と、家庭平和を守るために必死に立ち向かう夫を描いていく。脚本の山田太一さんいわく「小市民の哲学が小市民蔑視の哲学と対決し、どれほどの力をもつかを検証するドラマ」だそうで、いわば、ご覧になる、あなた、そうあなたにも、他人事ではないゾ、ということなのであります。

 ドラマ本編からハズレますが、山田さんと岩下の顔合わせは、21年ぶり、1961年、松竹映画「あの波の果てまで」以来とか。当時は、山田さんが助監督で岩下が将来有望の新進女優。「ヒロインの岩下さんに助監督の僕はこき使われました」と山田さん。その仕返しというわけではないが、「平凡さと激しさの両極端を揺れ動く女の内面を演じる」という難役を岩下に。対する岩下「山田作品で燃えてます」と受けて立ちました。さてこの21年ぶりのコンビ、ブラウン管をどうニギワしますか。乞う御期待!

【以上、角川書店刊「ザ・テレビジョン」1983/01/14号「新番組クローズUP・早春スケッチブック」より引用】


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