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ベスト『白い巨塔』はドレ? テレビドラマデータベース雑談掲示板 2004/03/20 09:56 |
『白い巨塔』終わりましたが、関西では最終回の平均視聴率が39.9%を記録したそうですね。(ビデオ・リサーチ関西地区調べ)
開始前や開始直後はキャスティングをめぐり唐沢寿明が財前五郎役にふさわしくないとの声が出たり、放送中は田宮二郎版を賞賛する声が続き、大阪弁が全く使用されていない奇妙さへの指摘があったり、「日本語の使い方がヘン」とか裁判の進行や実際の医事がらみの描写についての疑問も寄せられるなどマイナス面からの指摘に事欠きませんでした。私自身は今回の唐沢=井上版、早くから気に入っておりまして、10月の終わりぐらいから「田宮二郎版よりもいいのではないか?」と先走り発言を周囲に繰り返しておりました。唐沢の財前、そんなに悪くないんじゃないのって新作掲示板にも書き込んだこともありましたね。
田宮二郎のテレビドラマ版は原作にかなり忠実で、演出もキャスティングも役者の芝居という点でも優れていました。私もかなり傾倒したのを記憶しており、当時まだ上下巻と続編という分かれ方になっていた原作本も読んだ記憶がありますが、いざDVDがリリースされても購入に食指が動かなかったのは事実でちょっと不思議でした。
で、どうでしょうね。唐沢版が一通り終わったところで、皆様がベストに推す『白い巨塔』はドレなのか。教えていただけませんか。山本薩夫監督の田宮二郎=映画版でしょうか、あるいはやはり定番の田宮二郎=テレビドラマ版でしょうか。ひょっとして幻の佐藤慶版という人もいるのでしょうか。いや意外にも村上弘明版だったりして。
あるいは『白い巨塔』以外の「医事もの作品」としてあなたがベストオブベストに据えているテレビドラマ・映画ってありますか。(古崎康成)
(ページ作者)
おっと、「人に聞く前にお前のベストを語れ」と言われそうなので。私のベストはやはり今回の唐沢=井上版かな。原作からはかなり離れていたけど描いてほしいものがちゃんと描かれていたような気がするので。とはいえ田宮版も魅力がありますけどね。曽我廼家明蝶や小沢栄太郎、ワンポイントの渡辺文雄もよかったしね。
2004/03/20 10:05:14 (ハンナ) 昨日偶々実家に行ったらケーブルテレビで「海と毒薬」をやってました。コワカッタです・・・。でも、、最後まで見てしまいました・・ 2004/03/20 11:21:33 (浜磯) 蛇足ですが、NET版で主演した佐藤慶は『白い巨塔』の演技でギャラクシー賞の期間選奨を受賞なさってたようです。テレビ朝日さん、保存していたら蔵出しをよろしくお願いします。 2004/03/20 14:54:13 (Gershwin Melody) 「しろきょ」に関してはどうしてもドラマの田宮版がベスト。ただ自分が評価する理由は第一に渡辺岳夫氏の音楽に尽きる。今回の加古さんの劇伴はどのキャラをも突き放した感じで、どうしても客観な視点で視聴せざるを得なかったのが残念。加古さんの劇伴がグレーだとしたら、ナベさんのはむしろ透明だったりするんだよね。 医療ドラマのベストは「野々村病院物語2」。もちろん“パート1”も見てるけど、最終回で帯帽式のシーンがあって、その存在を知らなかったのでちょっとチンケに見えた。夏目雅子の美しさもさる事ながら、津川っちのギャグすれすれの軽い演技とか、今はドラマ界を退いた事務長役の関口 宏と事務員役の山田辰夫の掛け合いがサイコー。ドラマにはホンのちょっとでもホッとする瞬間が無いと疲れるしね。 ちなみに第2位は「ナースステーション」。もちろん当時フレッシュフレッシュだったアイドル達のナース姿も記憶に残っているけど、放送当時、末期ガンを患っていた母親を見舞って家に帰ってきて録画しておいたこのドラマを見ていたら病院で付きっきりの妹から電話がかかってきて、「ごめん。亡くなった!」と言われて再び病院に戻った時の事が印象に残っていて、このドラマでのやはり末期ガン患者を演じた布施 博のキャラも想い出深い…なんて話は読み飛ばして次のレスを読むように(笑)。 2004/03/20 17:19:53 (市村) とにかく、ドラマ版の主演の田宮二郎さんと山本學さんですね。愛人役の太地喜和子さんも良かった。内容うんぬんや作品の出来どうこうより、このキャスティングにつきます。で、看護婦さんに関してはGMさんの意見を押しておきます(笑)。 2004/03/20 19:17:57 (右京大作) 今回の「しろきょ」はまだ見てないので() 2004/03/20 20:30:03 (右京大作) アラ、また送っちまった つづき・・・医療ドラマというとやっぱり「ER」ですねー(おい!) 迫力が違いますね。「ナースステーション」私も好きです。(違う時期に)3回見ました。 2004/03/20 20:34:38 (右京大作) あと、純然たる医療ものではないけど、「天使のように生きてみたい」も好きでした。 2004/03/20 20:38:25 (浜磯) じゃ、マニアなところで加藤剛主演の『孤独のメス』、北大路欣也主演の『冬の陽』を。で、挙げとかなきゃマズイのはやっぱり『赤ひげ』。 2004/03/20 22:02:23 (ハンナ) 子供のころは「ありがとう」の虎先生(十虎之介≪つなし・とらのすけ≫)が好きだったなぁ。なので、“虎先生”が“東教授”になっちゃたので、「!!!」でした。 2004/03/20 22:20:53 (年齢不詳と呼ばれたい) やっぱりリアルタイムで見た田宮版でしょうか…。とにかく島田陽子(当時)のような大人になりたいなあと思った身の程知らずな小学生でしたね。医者モノで好きなのは「ER」「DRコトー診療所」「きらきらひかる」「ナースマン」「振り向けば奴がいる」「女医」「心療内科医涼子」…挙げすぎだってば自分^^; 2004/03/20 22:45:46 (o.matsu) 今回の最終回に満足してます。品川さんの大河内教授にも会えたし。現在、ビデオを借りて田宮版と比較を始めています。原作まで触手が伸びるか。 2004/03/21 00:10:47 (かわはら) 「白い巨塔」の歴代の作品を知りませんのでベストオブしろきょはあげられませんが、医者ものならば「私の運命」かな? 2004/03/21 00:32:08 (アール・ケイ) 『白い巨塔』に何を求めるかによって、どの『白巨』を取るのか変わってくるのでしょうね。 過去の作品にあった「人間の持つ俗悪性・醜悪性、腐敗する組織…といったものに真正面から立ち向かう」、というのはその時代だから描けるシロモノであって、いまは流行らないということなんでしょうかねえ。権力も権威も反権力も理想も正義も皆、陳腐化してカビさえ生えないような時代なのですから。 でもね、「白い」+「巨塔」なんですよ。 人間を救う場所であるはずである大病院が、実は患者を研究材料やカネの源泉としてしか見てないような白衣を着たケダモノたち(それは決してこの世界で特殊な存在ではない)が跋扈する場所となっている、というのが本来土台とすべきプロットであると思うし、そういう視点で考えると今回の『白巨』は限界近くまで頑張ってはいたけれど時代を背負っていた田宮版を凌駕など出来ようもないのだと思うのですよ。 2004/03/21 01:31:47 (Gershwin Melody) 難しい漢字にはルビふってね。 2004/03/21 01:50:28 (アール・ケイ) 読めない字は検索サイトにコピペして調べましょう(私はいつも内緒でそうしている(笑))。 2004/03/21 01:56:02 (Gershwin Melody) 結局好き嫌いでいいと思うんだよね。今作に感動したのなら、それでいいじゃん。今までのドラマ・映画化されたヤツでオキニのがあればそれで結構。ただどうしても歴代の作品を見てる人は比べちゃうよね。ホント放送前に(これからでもいいけど)田宮版の再放送があったら今作しか御覧になってない方の意見もどうなるのか知りたいところ。 2004/03/21 08:53:19 (浜磯) 今リメイクで一番おかしいなと思ったのは「ムコ養子が愛人の存在を女房に知られちゃマズイだろ」ということ。私は田宮版を推しますが、あまり評判のよくない村上版の中でも、ケイ子(池上季実子)、里見(平田満)、佐枝子(紺野美紗子)、柳原(堤真一)あたりは評価してたんですよ。田宮版の奥さん(生田悦子)、村上版の奥さん(高橋ひとみ)を見ていると、お嬢さん育ちで何か物足りないな。これじゃケイ子(太地喜和子、池上)に走っても仕方ないな…とちょっとは同情心起こった。でも今回は若村麻由美でしょ。一体、何が不満なんだ!と。踊りと三味線は一級品で和服も似合う。渡辺謙だってコロっと参っちゃったんだから(笑)。あんなキレイな奥さんがいて、ムコさんとして出資してもらってるくせに愛人いるなんて。ケツ蹴られてつまみ出されても文句言えませんよ(笑)。黒木瞳よりやや劣ってる女優ならともかく、若村を女房に配置した時点でミス。若村が愛人の役ならわかりますけど。愛人がでしゃばっちゃいけません(笑)。 2004/03/21 09:35:11 (練馬) 医療ドラマでは、やはり『ER』が圧倒的ですね。あとは倉本 聰-小林桂樹版『赤ひげ』。 『白い巨塔』の時代的な意味については、アールさまとほぼ同意見です。原作発表当時は国立大学、それも旧帝大系の医学部はとてつもない権威があり、医者は神聖な職業と見なされていたから、その特殊な暗部を精緻に暴露することにも意味があったでしょうし、78年の田宮版のときもまだ有効だったでしょう。 しかしいまは違う。もうそんなものを本気で信じている人はまずいないでしょうから、そこら辺を描くことに昔ほどの意味はない。そうではなく、大学医学部という特殊な社会での腐敗を題材に、もっと普遍的な人間を描こうとしたのが今回の井上版だったのだと思います。 社会悪や欲望の暴露はあまり関心がありません。人間が悪いことを行ない、欲まみれなのは分かり切ったこと。それよりも、その人間の行為の根底にある深い意味での「なぜ」が見たい。ゆえに私は後者を評価します。 で、その成否。第20話まではかなりうまくいっていたけど、最終回はいかにもはしょりすぎ。そんなわけで、完成度では田宮版に及ばない。でも、今いった意味ではかなりな作品だと思います。 2004/03/21 17:39:13 (アール・ケイ) そうですよね。財前が病気で倒れてからの醜態ぶり、そして運命(死)を受け入れ過去を自省していくプロセスを3回ぐらい描いてもよかったかもしれません(ただ、それはそれで、「長い」という批判が起こりそうですが)。 2004/03/21 17:55:53 (剛士) ●エンドロールに財前の遺書のナレーション。互いを尊敬し合う故に、対立しかつわかりあう唯一無二の友情。 2004/03/21 20:07:28 (剛士) 医師としての信念が最後まで貫かれる一切の予定調和のないキャラの貫かれ方。そして、黒バックに「完」のエンドカット。久しぶりにテレビの連ドラでこんなにも歯切れの良い重厚なラストシーン・ラストカットを観させて頂きました。ただ、何を言えば臨終で一瞬漏らした「アウシュビッツ」。1カットでもいいから、あの殺伐とした死への尊厳と恐怖のあの光景を見せて欲しかったです。でも、前作を、田宮版を見たことがなくてよかったと思えるほど、脚本の井上由美子さんには毎週、唸らさせて頂きました。今はただ、<えらい人グランプリ>のキラキラ輝く★大☆星★を上げたい、そんな昂揚感でいっぱいです。でも、<華>が足りなかった感。同じ井上由美子脚本の大河ドラマ『北条時宗』も、ドライ過ぎるくらいドライでしたが、コクはありました。華はなくても、悪の華は咲いていました、はい毎週毎週、見事なほどに。 2004/03/21 20:08:10 (浜磯) >新作…裁判の判決としては転移を見抜けなかったことより、インフォームド・コンセントが不足していたことに罪の重さが置かれていたようなんですが、医師としてダメージ受けるのは、「転移を見抜けなかった」ほうだと思うのですが、どうしてこっちの方に重きを置かなかったのでしょう?私は法律に疎いのでよくわからないんですが、例えば医師免許停止とか剥奪とかのペナルティーがあると仮定した場合、弁護士の法廷戦術としては(より重い方にしてやろう)という意識は働かないものなのでしょうか?インフォームド・コンセントに重きを置くほうが、裁判官の情に訴えやすいとか、損害賠償金が高く取れるとかあるのかな? …ってなことを考えてる時にも、私の関心事は文春と田中真紀子の娘の争いだったことは言うまでもありません(笑)。 2004/03/21 20:29:49 (井上さん、今度時代劇を書くときはウチの倶楽部で添削してあげますから申し出てください、アール・ケイ) 一般的にいって、医者がガンの転移を見抜けなかった、ただそれだけでは刑法上有罪ではないし、また民法上でも訴えられないと思います。医者もひとの子であり、残念なことですが数百回のうち一回程度間違うことは仕方がないといえましょう。そのようなことで賠償責任を問われるのであれば医者のなり手などなくなります。この国では医師免許の停止などはその医師が重大な違法行為(度重なる診療中のセクハラだとか)をしない限りほとんどないようですし。 このドラマでは、「転移しているのではないか」というシグナルが出ているのにもかかわらずよく調べなかったという怠慢が争点とされたわけですが、それだと単に医師の技量の問題となってしまう。それよりも患者や家族に対して教えるべき情報を教えなかった、そのために他に患者が取りえた選択肢を奪ってしまった、その事実に焦点を当てたところに、この新作の時代性があったのでないでしょうか。 2004/03/21 23:40:45 (マルメロ) 医療ドラマというと…『ER』(医療現場を舞台にした群像アクション大河劇。もう途中で止められませんッ!)、古いところでは『ベン・ケーシー』(深夜再放送を観ていたら若い頃に最初の放送を観ていた母親と意気投合。「♂♀○†∞」(でしたっけ?)のオープニングがかっこよかったです)。原作漫画では精神科編が始まる『ブラックジャックによろしく』の尋常じゃないイタさ・いたたまれなさも捨て難いです。『白い巨塔』は…田宮版は放送時に観たとはいうものの記憶が薄い私としましては優劣はつけ難く…。言えるとすれば、「21世紀版白い巨塔」として存分に堪能いたしました、と。「屍は生ける師なり」。原作のラストを読み返していたら、また、最初から読みたくなってしまいました。超遅読なので、まだしばらく白巨を引きずりそうです。 2004/03/22 19:49:28 (自他ともに認める(?)白巨バカ・矢口銅鑼平) あの〜、大変僭越ですが、今度のオフ会でワシに白巨についての講演(?)をさせてくれませんかいのう‥?(笑-でもかなりマジ) 2004/03/22 19:57:07 (Gershwin Melody) 矢口軍団は隔離する予定(笑)。好きにしてくれい。 2004/03/22 20:04:27 (又左衛門) 前シリーズ(’01)しか見てないんですが、中村玉緒さんがバラエティとはうって変わってシリアスな婦長役で熱演の『いのちの現場から』は感動的でした。ゲストも色んな人達が患者役で熱い演技を見せてくれる。あの里見先生の山本學さんも患者になりました。このドラマに共感できるのは、決して医者が主役ではなく、あくまでも患者こそが主役であるという視点に立っているのが実感できることです。来月から新シリーズスタートだそうで楽しみです。 2004/03/22 21:44:10 (Gershwin Melody) あ、そう?「いのげん」はナースが主役なんですけど(宋さんとか風見さんとか)。患者は二の次。 2004/03/22 22:39:39 (ページ作者) こちらで田宮版を演出した小林俊一氏が新作を語っています。役者の甲乙比較とか、なかなか面白いですね。曽我廼家明蝶や小沢栄太郎を誉めるあたり私と趣味が近いかも。 2004/03/23 21:04:26 |
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【名 前】アール・ケイ 【タイトル】もう少し続けます? 新しい『白い巨塔』は テレビ界に そびえたか? 2004/03/24 12:35 |
【メッセージ】 ページ作者さまが立てられた 「ベスト『白い巨塔』はドレ?」トピですが、 レスが30件になりましたので とりあえずこちらに新設させていただきました。 「僕たちの好きな白い巨塔」サイトは存じ上げておりましたが、 小林さんのインタビューも更新されていたんですね。 やはりよく見てらっしゃる。 「濃い役者による自然・謙虚な演技(演出)」だった旧作と 「やや淡白な俳優による傲慢・過剰な演技(演出)」だった新作と いうことになるのかな。 (浜磯) この番組好評の陰で、時代劇枠がなくなってしまったことの方が深刻な問題。アール・ケイさんならそこをつっこむかと思ったのですが…。ほんとにどうなるのか。 2004/03/24 15:23:51 (ハンナ) 私は、東教授や鵜飼教授あたりは、年代的にもかつての“俳優座養成所花の15期生”でやればいいのになぁ、って思ってました。村井国夫や林隆三、秋野太作、浜畑賢吉、夏八木勲、あ、前田吟もそうだ。キラ星(ほし)の如くいるじゃん、って。財前又一っつぁんは西田局長じゃなくっても、中村鴈治郎さんとか(チョット色っぽすぎるけど)、キャスティングをもっと考えてほしかったなぁって思いつつ、でも結局見ちゃいましたが。 2004/03/24 16:45:41 (市村) ★あれを読んだ感じでは、“自然・謙虚な演技(演出)”というのは、新『白巨』に対してだけではなく、映画・ドラマ界全体に対して述べられているような気がしますねー。心せよ、自然でない謙虚でない者たち(爆)。 2004/03/24 16:59:52 (浜磯) 15期?14期と勘違いしてました、私。13期…石立鉄男、新克利、佐藤友美、結城美枝子。芳雄はこの年に入ったけど、一年留年して14期と同期になっちゃったと。とにかくこの年、女性陣もすごいんですよね。太地喜和子、栗原小巻、赤座美代子。 2004/03/24 17:03:42 (ハンナ) あ、「大草原の小さな家」の父さんもですね、えっと、柴田p彦さんも。峰岸徹も「牡丹と薔薇」なんぞで暴れてないで(あ、これはこれで大好きでしたけど)、こっちに出て欲しかったワ、って勝手なこと思ってました。 2004/03/24 17:30:34 (ぶんぶん) 今回初めて白い巨塔を見て旧作を是非観てみたいと思いました。 2004/03/24 23:02:12 |
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