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1月17日付のスポーツニッポン紙の報道によれば、黒澤プロダクションが大河ドラマ『武蔵 MUSASHI』の第1回放送の中に黒澤明監督の映画「七人の侍」と酷似している個所があるとして損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしたとのことです。これは同紙の取材に黒澤プロの社長で、故・黒澤明監督の長男であるK氏が明らかにしたもので、報道によれば、同氏は「日本の著作権に対する考え方に疑問があり、中途半端な面を明らかにしていきたい」と話しているとのことです。 問題となったのは、同作の第1回目(2003年1月5日放送分)での襲いかかる野武士の群れに悩む農村を主人公たちが守るエピソード。力のある侍を見つけ出すための手法や襲ってくる夜盗のエピソード など。これらが映画「七人の侍」などのエピソードと酷似しているとの指摘です。 大河ドラマ『武蔵』をめぐっては第1回の放送が終わった直後から映画「七人の侍」などのパクリではないかとの指摘がネット内外で起こり、週刊文春など一部週刊誌でも取り上げられた経緯があります。またこの件に関しては、NHKがその直後、定例会見の中で「法的な意味で道を外れているとは思わないが、名画からアイデアを借りた、ヒントを得たという面はあるだろう」と見解を表明。「製作した関係者の方々に敬意をこめて、事前のあいさつをきちんとしておいた方がよかった」と述べていました。 その後、関係者と黒澤プロ側との間で折衝がもたれていた模様ですが、最終的に「ちゃんとこちらの求めに応えていない」(関係者)と判断し、放送から1年以上経過した今月16日までに、訴状を提出したとのことです。 今後、大河ドラマ『武蔵』の描写が「黒澤明監督へのオマージュ」として許容されるのか、「パクリ」とされるのか、司法での判断が問われることとなりそうです。 NHK大河ドラマは注目度の高いドラマ枠であるためか、過去、『春の波濤』でも「盗用」だとして訴訟まで発展したことがありこちらはNHK側の見解が認められています。 参考文献・スポーツニッポン2004/01/17 (追記)本件についてはその後、東京地裁において2004年12月に、著作権侵害にはあたらないとして原告の請求を棄却する判決が下りました。。 |
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