脚本家・三谷幸喜氏の戯曲に岸田國士戯曲賞決まる

　岸田國士戯曲賞（白水社主催）の第45回の選考会が去る１月２６日、東京・山の上ホテルで行なわれ、選考の結果、三谷幸喜氏の「オケピ！」が受賞作と決まりました。

　選考委員は井上ひさし、太田省吾、岡部耕大、佐藤信、竹内銃一郎、野田秀樹、別役実（五十音順）の七氏。

　岸田國士戯曲賞は「演劇界に新たなる新風を吹き込む新人劇作家の奨励と育成」を目的として1955年に創設された賞で、現在では、数ある演劇賞の中でも、紀伊國屋演劇賞などとともに伝統のある賞として広く知られており、「戯曲の芥川賞」とも呼ばれています。４月６日に授賞式が開かれることになっており、受賞者に正賞の時計と、副賞として20万円が贈られます。

　三谷幸喜氏は1961年生まれの劇作家・舞台演出家。劇団サンシャインボーイズ主宰を経て数々の舞台劇を執筆。人気を博してきました。

　テレビドラマにも数多くの脚本を提供しており、『やっぱり猫が好き』をはじめ『振り返れば奴がいる』、『古畑任三郎』シリーズなどで人気を博してきました。また昨年は『合い言葉は勇気』を発表し、テレビドラマ脚本の世界でも伸長の著しさが注目されていました。1995年10月10日に「やっぱり猫が好き」主演の女優・小林聡美と結婚。

　映画でも自作演劇を自ら映画脚本に潤色した「12人の優しい日本人」（1991）でキネマ旬報ベストテン日本映画脚本賞を受賞。さらに自ら監督・脚本を手がけた「ラヂオの時間」（1997）を発表。本年６月には監督第二作の公開も予定されています。

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